活版印刷の印刷は「はんこ」とよく似ています。
昔の活版印刷は漢字・ひらがな・カタカナ・アルファベットなどの文字や記号が刻印された金属製の「活字」をひとつひとつ組み合わせて版を組んで印刷していました。
これを組版と言います。
これを印刷機にセットしてローラーにてインクをつけ銅板の圧力にて印刷を行う方法です。
現在はイラストレーターでデザインしたデータをマグネシューム版や樹脂版にし、それらを機械にセットしローラーにてインキを塗り、紙に押し当てると版に付着したインキが紙に転写される仕組みになります。
また印刷の際に版につけるインキの量や印圧を調整することで、活版印刷ならではの微妙な印刷表現を生み出すことができます。
現在のようなすべてデジタルで均一でなく一枚一枚が手作りのような感じの印刷物になります。この手作り感に味わいを感じる印刷なのであります。
また活版印刷の魅力はその凹凸感にあります。
版の凸部を紙にあて、圧力をかけるという活版印刷から、印刷後の紙には自然なへこみが生まれます。
印刷をしている機械は100年程前のドイツ ハイデルベルクプラテン印刷機となります。
ひとつひとつ丁寧にコツコツと仕上げる手間のかかった印刷物なので温かみを感じ取れる印刷技法でもあります。